Hyperfluorescence™-最も効率的なOLED発光技術

Hyperfluorescence™は、TADFと第1世代蛍光の2つの異なる蛍光材料を組み合わせたOLED発光メカニズムです。

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Hyperfluorescence™は、高効率、長寿命、レアメタル不使用で低コスト、および幅の狭い発光スペクトルなど、いくつかの魅力的な特性を兼ね備えており、第4世代のOLED発光技術と言われています。

100%の内部量子効率(IQE)を特徴としているものには、第2世代(リン光)および第3世代(TADF)もありますが、どちらの発光技術も発光スペクトルの幅が広く、色純度が低いという課題があります。

幅広い発光スペクトルで同じ色純度を達成するということは、余分な発光を削る、つまり、ディスプレイに使用する際に、発光スペクトルから不必要な色を除去して色純度を向上させる必要があり、発光の一部をカラーフィルターで除去しなければならないため、ユーザーが見ることができる実質的な光量が減り、その分発光効率が低下することを意味します。

一方、Hyperfluorescence™はTADFと蛍光材料の組合せによる究極の有機EL発光技術です。

Hyperfluorescence™は100%のIQEと狭いスペクトルの両方を持ち合わせており、蛍光材料の発光スペクトルと同じ幅を持ちながら、効率は4倍、発光輝度も4倍となります。

また、色純度が高いため、カラーフィルターを用いる必要もなく、実質的な光量が減ることがありません。その結果、輝度が高くなり実質的な効率が高くなります。

これはHDRディスプレイに例えると、同じ明るさを実現するのに低い電流でOLED材料を駆動できるため、消費電力を節約でき、寿命も向上するためディスプレイメーカーにとって大きな利点となります。

Kyuluxの研究グループは、発光スペクトラムを考慮し緑色のりん光OLEDとHyperfluorescence™ OLEDの両方をトップエミッション構造でシミュレーションしました。その結果、Hyperfluorescence™のピーク輝度はりん光に比べて60%以上高く、EQE(外部量子効率)は10%向上することがわかりました。