Kyuluxの技術

Kyuluxは、TADFとHyperfluorescence™発光体およびホスト材料に焦点を当て、有機ELディスプレイと照明パネル用の有機EL材料を開発しています。 ホスト材料と発光材料からなる有機ELの発光層は、電荷が光に変換される有機ELパネルの心臓部であり、第1世代の蛍光有機EL発光体は、わずか25%しか電気を光に変換することができません。

第2世代のりん光発光体は100%の内部量子効率(IQE)を達成することができますが、材料にレアメタルによるドーピングが必要で、分子材料設計の自由度に制限があり、青色のりん光発光体はまだ開発されていません。

2012年に、九州大学の安達千波矢教授と彼の研究グループによって発明・開発されたTADF(Thermally Activated Delayed Fluorescence)発光体は、レアメタルなしで100%のIQEを達成し、有機ELの第3世代として注目を浴びています。

KyuluxのHyperfluorescence™発光技術は、TADF材料、ホスト材料と蛍光発光体で構成された有機ELの第4世代発光技術です。レアメタルフリーで高い発光効率(100%のIQE)とTADFを上回る高発色・高色純度を達成できるHyperfluorescence™は、Kyuluxが独占的ライセンスを保持しています。Hyperfluorescence™は2013年に九州大学の安達千波矢教授によって発明されて以来、Kyuluxの集中した技術開発によりさらにその品質を高めています。

Kyuluxは、Hyperfluorescence™とホスト材料の最適な組み合わせを提案し、現在市場にある赤色・緑色および黄色の有機ELディスプレイ、および照明パネル等で使用されている第2世代のりん光発光体をすべてHyperfluorescence™に置き換えることを目指しています。

高色域表示に向かうためには、狭いスペクトルの発光体が必要ですが、第1世代の蛍光発光体はRGBすべてを高純度で実現できる狭いスペクトルを特徴とするにもかかわらず、発光効率が著しく低いのが特徴です。また、現在広く普及している第2世代のレアメタルベースのリン発光体は、高効率であるものの、スペクトルが広く、色純度の低さと高コストが問題になっています。

Hyperfluorescence™は、高効率で、狭くシャープなスペクトルを兼ね備えた高発色・高色純度、さらに低コストを実現できる究極の発光技術になると考えられています。

HF

=
高効率
+
狭スペク
トル
+
高強度
+
レアメタ
ルフリー
+
低コスト